
廟 · 11〜15世紀
アル=ハキム・アト=テルミズィー廟
9世紀のスーフィー導師にして神学者、アル=ハキム・アト=テルミズィーの聖廟。旧テルメズのアムダリヤ川岸に建ち、廟とモスク、精緻に彫られた大理石の墓碑は「テルメズの精神的な中心」として篤く敬われています。
概要
869年頃に没したアブー・アブダッラー・ムハンマド・イブン・アリー・アル=ハキム・アッ=ティルミズィーは、法学者でありハディース学者でもありましたが、何よりも初期スーフィズムを代表する著述家として記憶されています。聖者性と内面の生に関する著作は、中央アジアをはるかに越えて後代のスーフィー思想を形づくりました。テルメズでは、人々は彼を「テルメズ・オタ(テルメズの父)」と呼び、街の守護聖人として素朴に慕っています。
建物
廟の複合体は、古代テルメズの外れ、川を見下ろす段丘の上に建っています。中核をなす聖者の墓の上のドーム廟は、一般に11〜12世紀のものとされ、その周囲にその後数世紀にわたり、とりわけティムール朝期に、モスクやズィヤーラト・ハナ(参詣者の間)が加えられました。内部で最も見事なのは、15世紀の作とされる白大理石の墓碑で、緻密な植物文様と銘文の装飾が刻まれています。近年の修復と整備により、庭園と巡礼者のための新しい参道が設けられました。
立地
段丘からは眼下にアムダリヤ川が広がり、対岸はアフガニスタンです。川は国境にあたるため、敷地の端はフェンスで囲まれ監視されており、写真は国境ではなく聖廟の方向に向けて撮影してください。周囲には旧テルメズの低い土塁が横たわります。千年以上にわたりここに栄えた街は、1220年にチンギス・ハンの軍によって破壊されました。
訪問にあたって
ここは今も生きた巡礼の場です。家族連れが祈りを捧げ、クルアーンを読み、ささやかな供物を残していきます。金曜日や宗教的祝日には中庭が人で満たされます。控えめな服装を心がけ、指示のある場所では靴を脱ぎ、祈る人を撮影する前には必ず許可を求めてください。カラ・テパは車ですぐの距離にあり、通常は午前中に二か所をあわせて訪れます。
見どころ
- 聖者の白大理石の彫刻墓碑
- ドーム廟と、その周囲に後に加えられたモスク群
- 段丘から望むアムダリヤ川の眺め
- 中庭に息づく巡礼者たちの営み、とりわけ金曜日
- 廟を取り囲む旧テルメズの土塁
ギャラリー






