
城塞 · 9〜10世紀
キルク・クズ城塞
テルメズ郊外に立つ、隅塔と中庭を備えた正方形の日干し煉瓦の建物。用途は今も議論が続き、その名は「四十人の乙女」の伝説に由来します。
概要
「四十人の娘」を意味するキルク・クズは、一辺が50 m余りの大きな正方形の日干し煉瓦の建物で、四隅に塔、各面に門、中央に穹窿天井の部屋に囲まれた中庭があります。建てられたのは9〜10世紀、テルメズがアムダリヤ川沿いの繁栄した都市だったサーマーン朝期です。
城塞か、宮殿か、隊商宿か
要塞のような外観にもかかわらず、学者たちはこの建物の用途を確定できていません。地方領主の郊外邸宅、隊商宿(キャラバンサライ)、スーフィーが暮らし教えたハーンカー、あるいは要塞化された荘園など、さまざまな解釈があります。規則的な平面、四つの入口、部屋の配置はどの読み方も許し、問いは今も開かれたままです。
伝説
地元の言い伝えでは、この建物はグライムという若い女性と四十人の仲間が、侵略者から故郷を守った砦だったとされます。この物語は中央アジアに広く伝わる戦う乙女たちの伝説の一部であり、遺跡の名の由来となりました。
訪問にあたって
壁は浸食で柔らかな丸みを帯びていますが、中庭から平面構成は容易に読み取れ、穹窿天井も所々に残っています。設備はなく、足元は不安定です。スルタン・サオダットから車ですぐの距離にあり、午後遅くの光はどちらにもよく映えます。
見どころ
- 四つの門と隅塔を持つ正方形の平面
- 中央の中庭と穹窿天井の部屋の遺構
- 浸食が形づくった巨大な日干し煉瓦の壁
- グライムと四十人の乙女の伝説
ギャラリー






